告示1週間前の岡野敬一氏による突然の参戦で始まった、12年ぶりの尾道市長選挙。
岩子島出身の前尾道市教育長の平谷祐宏候補（54）と因島出身の元因島市長の岡野敬一候補（55）、という島出身同士の一騎打ちとなった。

12年間の空白が嘘のように決戦ムードが尻上がりに高まってきた。先行する平谷候補に岡野候補がどこまで迫れるか、関心が集まっている。

当初は無投票ムードが漂っていた。ところが一転して選挙戦突入となった。岡野陣営は、平谷候補ではなくその最大の後援者である亀田良一市長にターゲットを絞り、亀田対岡野の選挙にすることを狙った。旧尾道市と編入地域における亀田市政への批判と不満を掘り起こし、結びつける作戦である。

それに対して平谷陣営は平静さを装いつつ選挙態勢の再編を図った。無投票を前提に広がった支援体制をどのように迎え撃つ体制に転換するかである。可能な限り亀田色を薄め、平谷候補の独自色を前面に出し始めた。それが平谷祐宏マニフェストである。

12年ぶりの市長選挙。新生尾道市誕生後、実質的に初代になる市長を選択する審判の日を、15万市民が注目している。

（青木忠）

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