75歳老人のフーテン 2019東北の旅【72】粟島の墓所と寺

9月17日⑨粟島の墓所と寺

粟島浦小中学校を過ぎると海に向かって平地が開ける。手は充分入っているとは言えないが畑になっている。2町ではきかぬほどあるのだろうか。この島にこれほどの畑があるのに驚いた。船から島を見ても全く観察できなかった。

学校の反対の裏側に墓所がある=写真㊤。墓はまったくの無秩序に並んでいるし、全般的に雑草もたくさん生え茫々としている。そんな具合だからさぞや古い墓があるかなと思うが、古い墓は全く見当たらない。

島には海難事故で亡くなった人が多いいはずで、その場合遺体はほとんど見つからないためお骨を祀る墓にはこだわりが少ないのかと思ったりする。

また庶民がお骨・遺体を墓に祀るような風習が定着したのは江戸中期といわれるが、文化伝播の遅いこの僻地の中の僻地には明治に入って墓の建立する風習が浸透してきたのかもしれない。

粟島浦村資料館の裏には観音寺と言う住職のいない寺がある。古色蒼然とした寺だ。茅葺なのだろうが屋根にはトタンが被せられている。

本殿の戸には鍵がなく開けてみるが金ぴかの立派な祭壇が祀られていた。

寺の前にはやす突き観音という祠があり、そこには平安中期の作と言われる等身大の木製の観音像が祀られている。

その周囲には丸まった石がたくさんあり、そこには資料館にも置かれていた板碑がある。

明らかに梵字の書かれた板碑とわかるものは立ててある。鎌倉初期の板碑もあるという。このような物が出てくるということはこの島には相当な昔より人が定住していたと言えるのであろう。

田中伸幸(因島田熊町)

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