碁打ち探訪今昔四方山話【16】消えた秀策揮毫の碁盤 百五十年ぶりの里帰り

郷土出身で幕末を駆け抜けた偉大な天才棋士、本因坊秀策伝の連載を休止しているうちに未発表だった秀策揮毫の碁盤と備後(福山)鞆町の保命酒本舗、中村家の文書から秀策と当家8代目の当主対局の棋譜が出てきたので解説をしてほしいというマスコミ関係者からの問い合わせに「泥縄式」で慌てて準備するしまつ。

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帰って来た碁盤

秀策揮毫の碁盤については6月4日号の本紙掲載と重複するところがありますがご容赦願いたい。

なにしろ秀策死後150年ぶりに、何かの縁で人から人へと渡り歩いた三原公から賜った碁盤が元の持ち主に関係する記念館にもどってくるという奇遇な話。

梅雨のさなか尾道市因島外浦町の本因坊秀策囲碁記念館は24世本因坊石田秀芳さんをはじめ地元囲碁協会関係者約50人が集まり、碁盤の裏に三原城主から下賜された記述があり安政四年(1857)丁巳(ひのとみ)初秋、十四世本因坊跡目秀策の揮毫と押印がある碁盤の贈呈式があった。

寄贈したのは東京都足立区の医師、島田忠彦さん(75)。上弓削出身で囲碁はアマ6段。妻の美紗子さん(67)は初段ということもあってか、24年前のことですが伯父で恩師で仲人の岡山大名誉教授田中早苗さん(故人)から贈られてきたが、扱いに困り押入れに保管していたという。

因島重井町の田中穂徳医師(故人)アマ6段に相談したが秀策揮毫が本人かどうか鑑定しないで日本棋院に持ち込むわけにはゆくまいということになっていた。

2、3年前のこと、川崎市の知人の囲碁観戦記者酒巻忠雄さん(69)に相談したところ、秀策出身地の尾道市因島の記念館への寄贈を勧められ碁盤がどう伝わったか由緒はわからないが、いまはホッとした気分と島田夫妻。

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(庚午一生)

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