因島に新造船がもどってきた 内海造船とニチゾウIMCが合併 2008年から大型船の建造を開始

日立造船グループの内海造船(本社、瀬戸田町、資本金11億円、山田弘幸社長)は1月1日、ニチゾウIMC(因島市、資本金4億9000万円、嶋末幸雄社長)と吸収合併し、新生内海造船をスタートした。本社は瀬戸田。山田弘幸社長―嶋末幸雄専務体制のもとで従業員は約900人関連企業を合わせるとおよそ1500人になる。

2006年3月期中(2005年4月~2006年3月)に設備の大幅増強をはかる。約20億円をかけて日立因島工場内の船体ブロック工場などを改修し、2008月から7万トン級タンカーなど大型船建造を開始する。4万6千トン級タンカーなど中小型船中心の瀬戸田工場と役割分担し、効率的な受注体制を確立する。

オイルショックにつづく造船業界の構造的不況の波をかぶり、日立造船因島工場から新造船部門が撤退したのは昭和62年のこと。以来、造船復活の夢は途絶えていたが、中国特需の追い風をうけた造船景気のなかで、日立造船因島工場内に新造船がもどってくることになった。一時は船を造れば造るほど赤字が増えるとさえ言われた内海造船が、リストラをすることなく新造船の復活をなしとげたことに注目が寄せられている。

新生内海造船は旧IMCを因島工場とし、生産規模で瀬戸田工場を上回る拠点とする。当初は3年かけて設備を改修する予定だったが、前倒しすることにした。同工場への来期投資額は、3年間で約30億円の計画の3分の2に当たる。旧IMC工場には、船台は2つで大型の1号船台(長さ257メートル、幅59メートル)は新造船撤退以来、陸上構造物や大型船体ブロックなどを建造してきた。これを改修して新造船建造を再開する。

7万トン級目指す

2006年4月以降、コンテナ船を5隻連続で建造。整備が完了する2008年4月からは、7万トン級タンカーなどの建造をめざす。長さ190メートル、幅48メートルの船台がある瀬戸田工場では中型タンカー・貨物船、内航フェリーなどを建造する

同社は、因島工場の整備が進めば、どのような船種の受注にも対応する「プロダクトミックス」を推進すると、している。因島での新造船復活をめざす新生内海造船の今後の動向が注目される。

山田弘幸内海造船社長
山田弘幸内海造船社長

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