75歳老人のフーテン 2019東北の旅【71】粟島唯一の信号機

粟島唯一の信号機

9月17日⑧粟島唯一の信号機

海岸線の道が山に向かい集落の途切れる場所に粟島村資料館という建物がある。島の歴史的資料や民俗資料や古い写真が展示してある。中に入るが客はだれもいないということで、館の職員が私に付きっきりで展示物の解説をしてもらった。

島の文書は数度の火事で皆消失しているため正確には島の歴史はほぼわからないという。確かにこの島は山が迫り海岸線のわずかな平地にやたらと家が密集して立ち並んでいる。山降ろしや海風が強い時に火事が起きると集落全焼はごく普通におきるであろう。

展示物の主たるものは昔の漁業道具が多かった。ほうと思わされたのは長さが5~6メートル持ち運び可能な定置網である。このようなものを今の瀬戸内海においてもまるで魚は入らないだろうが漁師の知恵を見た。

資料館を右に曲がると少し坂道になり道は山裾の方に向かうが、その左側に村立の粟島浦村小中学校がある。島には大きな立派な学校である。生徒数は24名、教職員数は15名の学校である。

学校の正門の前には島唯一の信号機が設置されている。これは島の生徒たちが本土に行って信号機に出くわしても困らないよう教育的配慮に設置されている=写真

学校からは物音が一切聞こえてこなかった。少々気になる静寂である。

田中伸幸(因島田熊町)

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