内海造船修繕部門統合 田熊を閉鎖し瀬戸田へ 効率化し競争力の強化

内海造船(株)(森弘行社長)は来年3月末、修繕船市場の受注競争が激化するなか田熊工場を閉鎖して瀬戸田工場に統合し、修繕部門の効率化を図り、コスト競争力を強化する。

田熊工場の従業員70人は全員、瀬戸田工場に異動する。閉鎖後、建物の一部は取り壊しになるが、4万3,600平方メートルある跡地の有効利用を今後、検討していくという。

田熊工場は2つのドックを有し、小型船の修繕を行なってきた。船体ブロックの製造は今年3月、瀬戸田工場に一本化されている。修繕ドックの稼働率は約4割になっていた。

同社は、統合により瀬戸田工場の稼働率を7割から9割に上昇させたいとしている。

11月1日に発表された同社の平成24年3月期第2四半期(平成23年4月1日~9月30日)の連結業績によれば、貨物船、内航船などの受注残高は、407億3,700万円。船舶に置き換えると16隻になる。

今後1年半かけて、年間10隻のペースで完工させていくという。同時に引きつづき受注のために努力している。新造船の需要低迷や円高進行のなかで、省エネ船の開発などで付加価値を生み出すことに活路を求めている。

新卒採用は数の減少があるものの、造船技術の伝承という観点からも引きつづき行なっていくという。

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