謎その16「村上水軍は源平の合戦でなぜ平氏の地盤である瀬戸内地域にありながら源氏に味方したのか?」

河野氏に隣接して敵対関係にあった新居氏が平氏方であったので、その頃圧倒的に不利であった源氏に味方せざるを得ませんでした。

源頼義が伊予守であった頃、河野家は親経の代でした。ところが親経には娘が一人あるだけで、男子の世継がいなかったので、頼義は末子の親清を養子にやり、河野氏を継がせました。

こうして源氏の血を引く河野氏は、周囲が平氏であっても源氏に味方しました。

筆者紹介

今井豊
今井豊歯科医師、尾道市文化財保護委員
因島外浦町在住で、職業は歯科医師です。1997年ごろから趣味で、村上水軍の歴史を中心に、文化財・郷土史などの研究を重ね、現在は尾道市文化財保護委員をしています。

このコーナーでは、瀬戸内海のこの地域で約400年前に活躍した「村上水軍」の歴史について、身近な疑問に沿ってやさしく解説していきたいと思っています。

私はいつも「歴史を学ぶということは、ただ歴史を知るだけではなく、歴史を現代にいかに活かすかを考えることがとても大切なことであり、歴史はつくろうと思ってつくられるものではなく、今一生懸命やっていることが時を経て歴史となる」と考えています。これからも、常に研究をつづけていきたいと思います。

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