「にんきもののひけつ」「にんきもののねがい」

文・森絵都 / 絵・武田美穂(童心社)

にんきもののひけつこの季節、最高に楽しめるのは、この本!

にんきもののひけつ

森絵都さんの文章と、武田美穂さんの絵が

軽快にマッチしていて読みやすい。

読み聞かせしても、大ウケ、大爆笑!!

それでいて胸にジーンとくる場面もあって、

後で子供達がもう一度手に取って、じっくり読みたくなる本でもあります。

はなのバレンタインデー。おなじクラスのこまつくんは、

チョコレートを27コもらった。

おおきいのも、ちいさいのも、まるいのも、しかくいのも、

てづくりのも、こうきゅうなのも、いっぱい、いっぱい。

ぼくがもらったチョコレートは、たったいっこだけ。

ちかくのコンビニの、ねふだがついていた。

このふこうへいは、なんだ!

ぼくは、こまつくんの「にんきもののひけつ」を、さぐることにした。

主人公のけいたくん、涙ぐましい追跡で、ついに こまつくんのすごいひけつ・・・を発見!

それが何かは読んでみてのお楽しみですが、ちょっと出来そうにないこのこと・・・・を、

実はあるクラスで「僕、できるよー。」と、

いとも簡単にやってみせてくれる男の子がいたのでした。

いゃ、ホンと、びっくり。クラス中がわきましたよ。

(その後、彼が「にんきもの」になったかどうかは知らない・・・・。)

すがすがしい読後感が残る作品です。

 

にんきもののねがい にんきものの本、もう一冊。

にんきのものねがい

こちらの主人公は、ものすごいひけつをもったこまつくん。

「にんきもの」にも悩みはあるのだ・・・。

ぼくのなまえは、「こまつ なおはる」

みんなはぼくを、『こまつくん』とよぶ。

ほかのともだちにはあだながあるのに、

なんでぼくだけこまつくん?

だれかぼくをあだなでよばないかなぁ。

ぼくはずっとまえからまってるのに、だれもよばない。

そこで、こまつくん、新しいクラスになった春、勇気をふりしぼってイメージチェンジを試みた。

そして・・・こまつくんは、ステキなあなたを手に入れることができたでしょうか?

ぜひ読んでみて下さい。

 

にんきものをめざせ!このにんきものシリーズは、他に女の子バージョンも2冊出ています。

にんきものをめざせ!

は、けいたくんに コンビニの値札付チョコレートをあげた

かなえちゃんが主人公。

にんきもののはつこい

 

にんきもののはつこい

は、こまつくんに恋する女の子のお話。

まとめてお奨めです!

 

私が小学生の頃には(何十年前だ?)こんな面白い本はなかった・・・。

いや、面白いと思える本に出会いそびれてきたのかもしれない。

小学生の私にとって読書は、宿題の感想文を書くための苦痛でしかなかったもの。

子ども時代に本を読めなかった私が、今になって絵本や児童文学にはまり、

紹介しているというのも変な話ですが・・・。

だから、わかるんです。本を読まない子の気持ちが。

どんな本を選んでいいのかわからない子、字のたくさん詰まった本は苦手という子の気持ちも。

 

うちの子は本を読まないと嘆いているお父さん・お母さんがいらっしゃったら、

このにんきものシリーズのような楽しくて入りやすい本を薦めてあげてみて下さい。

そして、ぜひ一緒に読んでみて下さい。

子どもの読書離れというけれど、大人の方がもっと本を読まなくなっていませんか?

大人が本を読む姿が楽しそうなら、子供達も興味を持ちますよ。

楽しむ事から、本を好きになる事から始めましょうよ。

本を嫌いな子はいません。好きな本にまだ出会っていないだけ。

きっと、きっと出会えるから・・・・!!

 

ちなみに、この作者・森絵都さんは、

中学生以上に向けた作品もいっぱい書いておられます。(またの機会に取り上げますね。)

にんきものシリーズで本を好きになった子供達が、中学生になって次のステップへ行くのに

「あー、あの作者」という親近感を持てるのもいいものですよね。

( ブックトーク ・ 橋本和子 )

筆者紹介

橋本和子
橋本和子
こんにちは。はじめまして。橋本和子です。実にどこにでもある名前ですよね!? でも、いまの私には、とっておきの大切な名前。だって、『子』どもたちに『本』を渡す『橋』のような役割、その中には『和』がある-なんてすてきな語呂あわせでしょ!?

橋本和子さん似顔絵 私はしなまみ海道の生口島で『おはなしひろばポレポレ』というグループで読み聞かせをしています。毎月、保育園、幼稚園、図書館などで「おはなし会」をもち、絵本の読み聞かせ、紙芝居、手あそび、歌、おりがみなど、いろいろ取り入れて楽しくやっています。

小学校では“ゲストティーチャー”として、読み聞かせ&ブックトーク(本の紹介)の授業も行っています。中学生のためのグループ「読書ボランティア・スピカ」にも所属し、中学校の朝読やブックトーク授業にも関わっています。

日ごろ、島の子どもたちにいろいろな絵本や読みものを渡している私ですが、今回からこういう場を得て、大人のみなさんにも本を紹介させていただけることになり、嬉しくてドキドキしております。子どもから大人までみんなで楽しめる絵本や、大人が読んでも感動しちゃう児童文学、親子で語り合える本をたくさん取り上げていきます。

稚拙な文章ではありますが、読み聞かせのエピソードも交え、少しずつ書いていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

One thought on “「にんきもののひけつ」「にんきもののねがい」

  1. 順風 より:

     さすがです。読後感が最高のブックトークでした。思わず中学生になった息子に本を手渡したくなる、優しくも愛情たっぷりのお誘いでした。
     ポレポレは、日本一の、いや、世界一のブックワールドを持っているようです。
     ただひたすら、投稿をお待ち申し上げます。

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