冬の植物探訪
冬の野山は花も殆ど無く、常緑樹以外は落葉して寂しく眠っているようですが、植物は来るべき春に備えて、冬越しの準備を整えています。今回はその姿を、3種類の植物で紹介します。
キリ
初夏に写真のような淡紫色の大きな筒型をした花を多数つけますが、今は葉もすっかり落ちて、来年のために長さ1cmほどの花芽を多数つけています。よく、果実と間違えられますが、果実はもっと大きくて長さが5-6cmあります。
タンキリマメ
夏に長さ約9mmの小さな淡黄色の花を咲かせます。
秋になると豆果が赤く熟し、やがて裂開して写真のような黒い小さな種が2個づつ顔を出します。
この種子を食べると痰を止めるということから付けられた名前です。
ハゼノキ(別名リュウキュウハゼ)
因島の秋を美しく真っ赤に彩る植物です。
昔この木から蝋を採るために植えたものが野生化したようです。
初夏に写真のような黄緑色の小さな花を多数咲かせますが、晩秋には葉が落ちて、表面に毛の無いつるつるの果実だけが目立ちます。
島内にはいわゆる「かぶれの木」として、他にヤマウルシがありますが、果実には剛毛があり区別出来ます。
筆者紹介
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因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。
定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。
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