来春の統一地方選【2】県東部県議選定数1減 尾道市は2増の4議席

掲載号 06年07月15日号

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 広島県議会の議員定数は現在の70から4減の66として来春改選の県議会に臨む。定数と選挙区見直しの背景に平成の大合併で県下に86あった市町村が23市町へと再編され全国一の結果を残し、市町村の議員が5割近く減った事情や行財政改革などがあげられる。

 合併当初は「1割近い減で60人前後」という声が高かった。結果は4減の定数66で民意よりほど遠く議論の当初からすれば大きくトーンダウンした印象はぬぐえない。

民意無視された神石郡怒り心頭

 県議の選挙区の単位となる市は13から14に。郡は15から5になり選挙区の枠組みが様変わりしてきた。公選法によると、議員1人当たりの人口が県平均の半分に満たない選挙区は隣接選挙区へ「強制合区」されることになっている。強制合区になったのは県内で3選挙区。豊田郡は竹原市に。世羅郡は三原市。神石郡は府中市―へ、それぞれ合区される。

 このうち政争の具にされ後味の悪い結果となったのが神石高原町。町内有権者の8割をこす署名をもとに生活圏である福山合区を要望していたが県議会議長採決で府中市合区となった。民意を無視された神石高原町住民。同町との結びつきは福山ほどないといぶかる府中選出議員。いずれも後味悪い結果を生じている。

 神石・甲奴郡のうち甲奴郡が消滅し、事実上定数1減となる。このため神石郡選出の自民現職、藤井正巳県議は11人の立候補予定者がいる福山市へのくら替えを模索している。

 その理由の一つに府中市には同じ自民党議員会に所属する岡崎哲夫氏がいる。一方で、福山市は同会派と対立を深める自民党刷新会の平浩介氏(芦品郡)と松岡宏道氏(深安郡)の2人が合区で立つことになるので混戦に持ち込み一矢酬いることも視野に入れる。

 早くも、福山市・沼隈郡▽深安郡▽芦品郡の3選挙区となっている福山市は、合併による市域で1選挙区に11のイスをめぐって虚々実々の駆け引きが繰り広げられている。

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かっこ内は定数。敬称略。有権者数は6月2日現在の選挙人名簿登録者数。

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