学生が見た平成の大合併を検証 卒業論文・市町村合併 広島県豊田郡瀬戸田町を事例に【4】
掲載号 06年05月06日号
前の記事: “【NHKBS2】伝説の碁打ち本因坊秀策 初心者にもわかる名勝負 5月6日(土)昼0:10分-2:00”
次の記事: “ふるさとの茶舗に見知りの老ありておのずと入り新茶を買いぬ”
(2)調査対象地域の選定
この研究では、広島県豊田郡瀬戸田町を調査対象地域とした。当初は対象地域を選ぶのが非常に難しく、平成の大合併の第一号都市となった兵庫県篠山市を対象にし、その合併の中での住民の暮らしの変化や行政の取り組みなどを調査しようと思っていた。しかし、「市町村合併と住民とのかかわり」を中心テーマにしようと思っていたのだが、篠山市には合併にかかわる住民運動などもなかったため、テーマに沿った研究には向かない地域ではないかと判断した。
その後、合併に関するさまざまな地域の取り組みや経過などを調べていくうち、住民自らが合併に対して積極的にかかわっていった地域と、そうでない地域があることが分かってきた。住民が合併にかかわった事例というのは、そのほとんどが住民投票を行った事例である。住民投票をするに至った地域の事例を探したところ、多くの地域が見つかった。
例を挙げると埼玉県上尾市、滋賀県米原町、広島県府中市、徳島県宍喰町、岡山県奈義町、宮崎県高岡町、福井県松岡町、長崎県東彼杵町、大阪府高石市、埼玉県岩槻市、静岡県東伊豆町、三重県名張市、滋賀県長浜市、富山県小杉町、新潟県佐和田町など、数え切れないほどたくさんある。
さらに調べたところ、住民投票にもいくつかの種類があることがわかってきた。まず、合併に賛成か反対か、その是非を問うというもの、合併を前提とした上で合併先町村はどの自治体がよいかをいくつかの選択肢の中から選ばせるものや、これら2つが組み合わされたパターン、つまり
- A町と合併する
- B町と合併する
- 合併しない」
さらに、「市町村の合併の特例に関する法律」に基づいて、市町村合併の前提となる合併法定協議会の設置の是非を問うための住民投票というものがある。基本的に、合併先市町村の選択をする住民投票は地方自治体が発議し行うものである。
対して、合併の是非を問うたり、合併法定協議会の設置を求めたりする住民投票は、住民の発議によって行われることが多い。
つまり、最初にこの研究のテーマに設定した「市町村合併と住民とのかかわり」ということを考えれば、調査対象地域は住民発議の住民投票が行われた地域、となるのである。
これらを踏まえた上で、住民投票の行われた事例を再度絞り込んでいった。まず、合併先市町村の選択のために住民投票を行った地域を除外した。さらに、「住民投票を経て合併に至った」事例を研究したかったため、住民発議で行われはしたが、その結果、合併に反対という選択をした事例も省くことにした。
最終的には住民投票の投票率なども加味し、今回の調査対象地域である広島県豊田郡瀬戸田町が選定されたのである。
トラックバック
