刈ればやと思いながらに打ち過ぎし土手の豆草種黒ずみぬ

掲載号 05年06月04日号

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大西貴志男

 明日こそは明日こそは、と思いながらも毎日の忙しさに追われてしまって、土手道に繁っている豆草を遂に刈ることが出来ずに今日になってしまった、と嘆きながら豆草の莢(さや)の黒くなっているところを手に取って眺めているところである。道端に生える雑草とは言っても、春夏秋冬によってその種類もいろいろとある。ここでは豆草と言われているが、カラスノエンドウ、またはスズメノエンドウの類の別の呼び名と思われる。畑で普通に作られている蔓性のエンドウ豆と同じく春にかけて蔓を伸ばし、実を結ぶのである。この豆草は「雑草のようにしぶとく」まさにその通りで、蔓は強靭で、延び過ぎると草刈機で刈るにしても、刃先に蔓が巻き付いてしまって、何度もエンジンを止めながら作業になる。

(池田友幸)

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