サクラソウ五鉢にかまけアロエみな一夜の冷えに萎えてしまいぬ

掲載号 05年03月19日号

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矢野 五月

 歌の意味は、寒波の襲来に油断をしてしまって、大事に育てていたアロエを何鉢も駄目にしたと嘆いているところである。このアロエのほかにも、白、赤、紫とカラフルな花を咲かせてくれるサクラソウも育てている人である。どちらも冬に弱い品種で、霜やけを起こすと萎れてしまうのである。


アロエ

 この時も「今夜は冷えるぞ」、と一人ごとを言いながら、軒端のサクラソウの五鉢を簡単ではあるが、防寒カバーをしたりして。なんとか霜焼けが防げたのである。もう一方のアロエは丈も高く重いのでついついそのままにしていた。アロエが霜焼けると葉先が垂れ煮えたようになって、芯の部分が僅かに生き残っている。花作りに詳しい人は、アロエもサクラソウも確かに冬には弱いがとくにアロエは屋外には置けないと言っていた。


サクラソウ

 アロエはアフリカのような乾燥地を原産としており、多肉植物の品種で、観賞用のものも含めると、世界中には三百種もあると言われている。一般には火傷や虫刺されに効くということから、鉢植えの花を置いていない家でも軒先で育てているのを見かける。このアロエの葉汁には殺菌性ががあると言われており、仁丹の効能書きほどにはないが、火傷・切傷。打撲・腹痛・虫刺されなどに効くと言われている。一般的にはアロエを医者いらず、または医者ごろしとか面白く言う人もある。

 ちょっとした指先の火傷や擦り傷の応急処置には一、二度やったことがあったが、比べようもないのでなんとも言えないが、山野になる植物がもつ薬効には不思議な力を感じるのである。

(池田友幸)

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