因島市全協 尾道圏合併視野に結論急ぐ 特養建設、フラワーセンター 大阿武船の廃船案は白紙に

掲載号 05年01月29日号

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 因島市議会全員協議会は27日開かれ、新しく建設計画が予定されている特別養護老人ホームの造成工事費の変更(増額)▽県立因島フラワーセンターの管理運営▽大阿武船(おおあたけぶね)の処分問題について協議した。

特養みかさき苑 3階建てに

 (社)あおかげ(村上祐司理事長)が計画している仮称みかさき苑は、中庄町大山トンネル出口にある老健あおかげ苑の隣接地1万平方メートルに延べ3300平方メートルの鉄筋コンクリート3階建ての特別養護老人ホーム。総事業費は8億2700万円。17、18年の2カ年継続工事で、完成後は入所定員50人、ショートステイ10人を受け入れる。

 すでに同法人は三庄町神田に50人収容の特養しまなみ苑を運営しているが、現在、市内に特養入所希望待ちのお年寄り約100人がいることなどから増設が急がれている。

フラワーセンター 県から市へ移管

広島県立因島フラワーセンター

 海島博の東部メイン会場としてデビューした県立因島フラワーセンター。日立造船因島工場から新造船部門の撤退で島が沈む―とまでいわれた不況下での起爆剤になった。しまなみ海道開通時の因島観光拠点ともなったが一過性に終わった。当時、一兆円産業といわれた花木産業への期待をかけ向島の洋ランセンター、因島フラワーセンター、瀬戸田町のシトラスパークを結ぶ県の園芸ベルト構想も実らなかった。

 こうした背景のなかで、県は赤字続きの県立因島フラワーセンターの運営管理を因島市へ移す提案を投げかけてきた。因島市が運営しないのなら閉園する方針を伝えている。

 市は昨年10月15日、全協を開き2007年(平成19年)3月を目途に県からの移管を受けることにした。そのための県の支援策を求めていた。

 現在、県は財産の無償譲渡以外に具体的な協力条件を示していないが、市は2007年3月末までに移管を受ける方針で来年度中に検討委員会を設けるなどの幅広い意見や提言を求め協議・検討したいと方針案を提案した。

仇花になった宝くじ協会

 地域振興を目的とした日本宝くじ協会の助成金1億円を受けて1997年因島市が内海造船に発注して建造した水軍船の旗艦「大阿武船」。1999年のしまなみ海道開通イベントや2002年の映画「あずみ」のロケなどで容姿を披露した。だが鉄底に木板を張った船体の保管維持に年間300万が必要で、そのほか曳航費用がかかり無償譲渡か廃船かという決断を迫られている。今回の全協では白紙にもどして再検討することになったが老朽化がはげしく妙案が浮かぶか文殊の知恵がためされる。

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