好物の柿の実みつけただけなのに麻酔銃は有無を言わせず

掲載号 04年12月11日号

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小林美津子

 今年ほどに熊の出没、熊の被害に遭ったことはないようである。熊は山奥に人間は里にと言うように、昔からそれぞれの動物がうまく棲み分けていたものがどのように狂ったのか、その原因となるようなものが幾つか新聞テレビで言っていたが、これをすればOKという対策はないようだ。

 この一首は熊の側に立った発言だからおもしろく心魅かれる作になった。何がなんでも生きんがために柿を食べて長い冬眠への体力作りである、熊も日頃からの人間の恐ろしさは充分に知っている。今年は人間も台風・大雨・地震と災難の年であったが、熊も人間たちの麻酔銃・罠仕掛けと受難の年であった。

(筆者・池田 友幸)

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