傍目八目

掲載号 04年11月20日号

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 郷土因島が輩出した碁聖本因坊秀策の偉人伝「虎次郎は行く」の著作が縁となり日本棋院創立80周年記念式典に出席する栄誉を賜った。囲碁の歴史を振り返ると、秀策急逝後、時代は風雲急を告げ江戸幕府が崩壊。新政府の誕生で囲碁を「国技」に高めた天下人、徳川家康が囲碁四家元を庇護した制度もなくなった。家元制度に反発した新興勢力の囲碁結社「方円社」が創立され、これが日本棋院の前身となった。

 ひたすら盤上に棋理を追い求める棋士たちは社会の動向にうといとはいっても軍国主義から太平洋戦争をはさんで民主主義への転換期にも高度成長やバブル経済にも無縁ではなかった。今回、囲碁殿堂資料館に殿堂入りした家康は諸将の動向を探ったり「対局」を通じて人物評定などに意を注いだという。これに対し塩爺さんこと塩川正十郎関西棋院理事長は、今の若い者は忙しすぎる。だが青少年の躾や頭の体操に碁はうってつけ。なによりも高齢者のボケ防止に大いに役立つと祝辞の弁に一同爆笑。

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