因島高 高校受験生への案内 特別進学学習環境整う 大学進学実績の飛躍

掲載号 04年11月20日号

前の記事: “因島ソロプチ 寿楽園を招待
次の記事: “傍目八目

 高校入試にむけて、各校の中学生が進路を最終的に決める時期が迫っているなか、県立因島高校(全日制384人、定時制65人)の松林博文校長=写真=に話を聞いた。

 最近の因島高校は変ったという評判ですがと問うと松林校長は平成年総合学科校としての出発から今日までをふり返りながら、「喧騒のなかに静けさと落ち着きがもどってきた」と語った。また、来年度から入試定員が160人から120人に減少した点についても、「実情にあわせたもので、学校の充実にむけた積極的なもの」と言う。4クラスから3クラスにし、特別進学クラスも質的強化をはかる。こうした校長の積極的な発言を聞くと、総合学科校としての同校の充実ぶりがうかがえる。

 昨年11月、同校で第6回広島県高等学校総合学科等教育研究大会があり、その場で3年生が課題研究発表を行った。29日(月)、同様の研究発表会がある。その内容の質的高さには指導にあたっている教師も目をみはっており、それは、県教育委員会が実施した昨年の「言葉輝きコンクール」9人の優秀賞のうち2人を同校生徒が占めるという実績にもつながっている。

 こうした充実ぶりは、同校の土台を形成するものとなり、大学進学実績の飛躍が期待されている。特進クラスの全国模擬試験の成績が全国平均に達しているともいう。

 囲碁部や体操部をはじめとするクラブ活動の躍進は周知の通り。陸上や吹奏楽部など指導者にも恵まれている。この秋の埼玉国体には、陸上競技(成年の部)100メートルに同校教諭の奥村健太郎さんが出場した。全校生徒の80%が参加しており、学校全体の活性化に大きく寄与している。

 依然として高校受験生の島外流出がつづいているが松林校長は、「中学生のあらゆる期待にこたえるだけの学習環境が整いつつある」と自信を示す。統合以来5年の因島高校の歩みに注目したい。

E

トラックバック