合併出直し瀬戸田町で4日、亀田尾道市長が講演「しまなみ海道の将来を語る」

掲載号 04年10月02日号

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 合併問題をめぐる町政混乱の責任をとって柴田大三郎町長が辞職したことにともなう瀬戸田町の出直し町長選は、早くも序盤戦が白熱化している。

 10月19日(火)告示、同24日(日)投開票(有権者8164人)を前に9月30日同町役場であった立候補予定者説明会には、すでに立候補宣言をしている前町長柴田大三郎氏と会社役員田頭秀生氏の両陣営から関係者が出席した。事実上、候補者は柴田―田頭の2氏にしぼられ、昨年4月の激戦の再現になる。

 9月9日、柴田氏が辞職即出馬宣言、つづいて同18日には田頭氏が立候補を宣言。同23日、柴田大三郎後援会(塚本尊会長)が「ゆうステーションせとだ」で事務所を開き、10月5日(火)午前8時から、田頭秀生後援会(飯田照男会長)がせとだサンプラザ横で事務所開きを行う。

 こうした序盤戦の激化のなか、亀田良一尾道市長の講演会が4日、瀬戸田町ベルカントホールで開催される。主催は「しまなみ海道周辺住民ネットワーク」で演題は「しまなみ海道の将来を語る―世界遺産登録をめざして」。亀田市長の同町での講演会は、昨年8月の住民投票直前につづく2回目。この講演会が、住民投票の大勢を決めたとの評価もある。今回の講演会も、両陣営の選挙戦の大きなポイントになると予想されている。

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昨年の様子

争点を明確化を

 柴田陣営が「10万人規模の合併と合併特例債期限」を理由に三原から尾道に転換、田頭陣営は、一貫して主張する「しまなみ海道を生かしたまちづくり」推進のために尾道との合併協議と、それぞれ尾道との合併を掲げている。住民の側から「両方とも尾道なのになぜ争うのか」との声もあがっており、両陣営ともその違いの明確化が智恵のしぼりどころ。結局、誰がその合併をやりとげることができるのか、また、どちらが町長にふさわしい人物なのか、に争点は移行しつつある。

 柴田陣営は、なぜ三原から尾道なのか、の説明のために立候補予定者を先頭に地域での小集会やチラシを準備。また、柴田氏の人物をもっと知ってもらおうと握手作戦を計画している。その推進母体は前回と同じ区長会組織である。

 田頭陣営は、亀田良一尾道市長との太いパイプを武器に、自分たちこそ尾道との合併協議を進められると強調。住民投票とリコール運動の実績と勢いを基礎にいっそうの支持拡大をめざしている。有力支持母体の内海造船の支援体制が整いつつありそれと連携して地元である大票田名荷をはじめ地域への浸透を強めている。

 いずれにせよ今回の選挙が、合併推進のリーダーを選出する最後の審判になるだろう。住民の動向が注目される。

参照記事

2003年08月09日号
住民投票直前の瀬戸田 亀田尾道市長が講演 しまなみ海道の将来語る

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