青空を低飛行するジャンボ機は大きく鮫(サメ)のごと頭上をよぎる

掲載号 04年05月22日号

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高田 市子

 ジャンボ機が滑走路に進入して来る直前の胴体を見上げながらの作品である。「あっ!サメに似ている」真下から見たジャンボ機のつるつると光る胴体と全体のなめらかさから、直感的に水族館で見たことのあるサメの遊泳を想像したのである。操縦室の下部あたりにあの鋭い目をつけ、口らしきものを付けるとサメにそっくりに見えてくる。

 作者は何処でこのジャンボ機を見ているのだろう。空港の建物の中のテラスからか、あるいは空港の近くの畠か道路脇でもよい。遠くから見ると玩具のようにちっぽけでも、近々と見れば巨大で最新のメカを搭載した怪物に見えて、いかにも海洋を自在に泳ぎ廻るサメの姿に見えたのである。

(執筆者・池田友幸

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