初夏の花二つ
梅雨の季節に入り庭先ではアジサイの花が咲き始めました。今回は、華やかさはありませんが初夏の野山でよく出会う、清楚で美しい木と草の花を一つずつ紹介します。
スイカズラ(吸葛)
5月から6月にかけて因島の野山のあちこちで、つるの枝先に2個ずつセットになって甘い芳香のある花をたくさん咲かせます。
花の色は、咲き始めは白色でしだいに黄色に変化します。そのことから、別名「金銀花」とも呼ばれています。芳香は昼より夜の方が強く、花粉を運ぶ蛾を呼び寄せるためと考えられています。
花を付け根から摘んで吸うと甘い蜜の味がし、野山で遊んだ子供の頃を懐かしく思い出します。
オカトラノオ(岡虎の尾)
梅雨の前後の頃、野山の日当たりの良い場所で群がって咲いているのをよく見かけます。近づいてよく見ると、花びらが五つに割れた直径約1cmの白い小さな花が多数集まっており、先の垂れた花穂を「虎の尾」に見立てて名がついたそうです。
高さ50cm~1mのサクラソウの仲間で、花は尻尾の下の方から順に咲き上がっていきます。
よく似た名前の「ハナトラノオ」は北米原産のシソ科(茎が4角)の植物で、お盆の頃庭先で淡紫紅色の花を咲かせます。
筆者紹介
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因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。
定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。
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先日、因島の奥山林道に散歩にでかけました。
すると本当にたーくさんのオカトラノオが咲いていましたよ。
母が、「かわいいー!これ何?」と喜んで尋ねてきたので
事前にこのコーナーを見ていた私は、「オカトラノオっていうんよ」と自慢げに答えたのでありました(^^)
いつも季節のお便りありがとうございます☆