春の木の花二種【2】

桜が満開となり、野山もスミレの仲間を初めとするいろいろな春の野草が咲き始めています。これらの野草の花は次回のお楽しみにして、今回も葉が出るのに先立って咲く春の木の花をふたつ紹介しましょう。


ミヤマウグイスカグラ
ミヤマウグイスカグラの花 ミヤマウグイスカグラの実
島内の山道の斜面でよく見かける低木です。4月に写真のような小さな淡紅色の花を咲かせ、6月には可愛い赤い実がなり食べられます。この仲間には3種類ありますが、因島の野山では腺毛(液体を分泌する)と普通の毛を持った「ミヤマウグイスカグラ」しか見かけません。ウグイスの隠れ場所となるような所(狩り座)に生えるのでこの名がついたと言われています。
アケビ
アケビの雄花 アケビの雌花
秋に大きな実がなり、ひと昔前までは子供たちの大好物のおやつでした。雌雄異花のつる性の植物で、写真のように雄しべだけを持つ雄花と雌しべだけを持つ雌花があり、4-5月に花を咲かせます。このアケビは5枚の葉が1セットですが、他にも3枚が1セットの「ミツバアケビ」や、常緑の約7枚が1セットの「トキワアケビ」も時々見かけます。

筆者紹介

駄賀恒男
駄賀恒男森林インストラクター
因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。

定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。

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