シャシャンボとヒヨドリジョウゴ

木々の紅(黄)葉も終わりが近くなり、野山を歩くと木の実や草の実が目立つようになりました。今回は食べて美味しい木の実と、見た目はきれいですがまずくてやや毒性のある草の実を一つずつ紹介します。


シャシャンボ(ツツジ科スノキ属)
シャシャンボ
いわゆるブル-ベリ-の仲間で、実は直径約5mmの白い粉をかぶった黒紫色に熟します。食べると甘酸っぱくて美味しく、ジャムや果実酒にも向いています。木は高さ3mほどの常緑低木で、長さ数cmの葉っぱの裏の主脈(中心の葉脈)には小さな刺が並んでいて、さわるとざらつきます。5-7月にドウダンツツジのような白い釣鐘形の花が多数咲きます。因島の野山でよく見る樹木の一つで、実が小さく可愛いことから付いた名で、漢字で書くと「小小ん坊」です。
ヒヨドリジョウゴ(ナス科ナス属)
ヒヨドリジョウゴ

冬枯れの山野で、真紅の実がひときわ一際目立つつる性の多年草です。誰でも一度は食べてみたい誘惑に駆られますが、一口口に入れるとその苦さにすぐ吐き出します。ヒヨドリはこの実が大好き、とのことで名付けられました。(しかし或る鳥好きの専門家によると、ヒヨドリがこの実を食べているのを見たことは無いそうです。)8月から9月にかけて
白い小さなナスビに似た花を咲かせます。草全体にわたって柔らかい毛でおお覆われ、ねばい液体を分泌しています。因島でごく普通に見られる植物です。

いんのしま・まるごと自然観察会 第70回例会のご案内
■日時/12月16日(土)13時30分-16時
■内容/身近な自然のスライドと茶話会
■集合場所/因島重井町公民館
■参加費/200円(1家族300円)
■持ってくるもの/筆記用具
■問合せ先/駄賀恒男 電話FAX0845-25-1661
◎今年最後の例会になります。お誘い合わせの上、お気軽にご参加下さい!!

筆者紹介

駄賀恒男
駄賀恒男森林インストラクター
因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。

定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。

シャシャンボとヒヨドリジョウゴ”へ1件のコメント

  1. 吉本 久子 より:

    先日の例会 とても楽しかったです。ありがとうございました。それにシャシャン坊のジャムとてもおいしかったです。
    来年は是非ご一緒させてくださいね。私も挑戦してみたいわ
    スライドの中の草木とても鮮やかで目を見張りました。
    まだまだ見たことのない植物や虫たち、、、、
    (ギンリョウソウモドキ)湿地帯にでも生えていそうな
    因島でお目にかかれるなんてびっくりです。
    いくら聞いても すぐ忘れて 教え概のない生徒ですが 来年も宜しくご指導ください
                  H,Y
     

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