夏から秋にかけての花 その2

朝晩は気温が下がり、秋の気配が感じられる季節になりました。今回は、この時期に咲く「赤い花」と「白い花」の草本を一種ずつ紹介しましょう。

ゲンノショウコ(現の証拠)

6月から10月にかけて、直径1cm強の紅紫色の可愛いい花を咲かせます。

昔から民間薬として有名で、草全体を乾燥させたものを煎じて飲むと、たちどころに腹下しが治るのでこの名が付いています。

東日本では白花が多く、西日本では紅紫色が多く、あたかも咲き分けているようですが同じ種類です。この紅白の色はよく「源平の旗の色(東の源氏、西の平家)」にたとえられます。

この色の違いには面白い理由があります。この草の薬効が、関東では赤花の方が関西では白花の方があると信じられて、採り尽くされたのが原因のようです。

ゲンノショウコ

オトコエシ(男郎花)

秋の七草で有名なオミナエシ(女郎花)の男版で、こちらは白い花を咲かせます。

因島では8月末から10月にかけて、日当たりのよい野山のあちこちでこの花を見ることが出来ます。

女性的なオミナエシに対して、茎や葉に毛が多く強く丈夫に見えることからこの名が付いています。

オミナエシは数年前まで島内でも散見されていましたが、今では見かけられなくなり非常に残念です。

オトコエシ

第67回いんのしま・まるごと自然観察会のご案内

■日時/9月23日(土)9時 – 11時(雨天の場合は9月30日土曜)
■観察テ-マ/初秋の天狗山林道の自然
■集合場所/椋浦峠フジ棚前(奥山への東登山口、長戸庵大師堂前)
■参加費/200円(1家族300円)
■持ってくるもの/筆記用具、あれば、ル-ペ・双眼鏡など
(ゴミ拾いも行います)
■問合せ先/駄賀恒男 TEL・FAX 0845-25-1661

筆者紹介

駄賀恒男
駄賀恒男森林インストラクター
因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。

定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。

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