夏に見られるキノコ2種

夏本番を迎え暑い毎日が続いています。今年は雨が多かったせいか島内でもキノコがよく出ています。今回はこの時期に見られるキノコを二つ紹介します。二つとも毒性が強いので鑑賞用だけにして、くれぐれも食べないように気をつけて下さい!


オオシロカラカサタケ
比較的身近に見られるキノコで、初夏から秋にかけて人家の庭園や堤防などの芝生や草地に群をなして発生します。傘は直径7 – 30cm、細かくささくれた白い地に褐色を帯びた鱗片をつけています。傘の裏側のひだは、最初は白色ですが次第に緑色を帯びてきます。柄は高さ10 – 25cmで根元はふくらみ、上部に可動性のつばがついています。食べると激しい胃腸系の中毒を起こします。南方系の帰化キノコで、地球温暖化と共に北上しているようです。
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オオシロカラカサタケ。ひだと柄(左)と傘表面(右)
シロオニタケ
全体が白色の美しいキノコで、夏から秋にかけて島内の山道のほとりや林の中の地上でよく見られます。傘の直径は9 – 20cmで、表面には錐状の落ちやすいいぼが多数付いています。柄は高さ12 – 22cmで下部は棍棒状に大きくふくらみ、表面には多数のいぼが輪状についています。つばは大型の膜質で傘が開くとすぐに破れ落ち柄には殆ど残りません。白くて鬼の角のようないぼを持つことから名前が付きました。食べると胃腸系や神経系の中毒を起こします。
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シロオニタケ。傘が開く前(左)と傘が開いた後(右)

筆者紹介

駄賀恒男
駄賀恒男森林インストラクター
因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。

定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。

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