終盤国会の焦点となる教育基本法改正案の趣旨説明と質疑が・・・

掲載号 06年05月20日号

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 終盤国会の焦点となる教育基本法改正案の趣旨説明と質疑が行なわれた。個性から公共性に軸足を変え「国と郷土を愛する態度」と「公共の精神に基づく社会の発展への寄与」を挙げている。こんな当たり前のことを飾りたてねばならないのかと思うとバカバカしくなってくる。

 敗戦まもない頃の「肉体の門」の主題歌「こんな女に誰がした」ではないが、こんな日本に誰がした―といえば、それは日教組とマスコミに加えて文部省の『三悪』をあげても異を挟むものは少ない。

 現行の教育基本法は「個性豊かな文化の創造を目指す教育」に重点を置いてきた。この個性というのがあいまいで、戦後の「自由」が「放縦(ほうじゅう=気まま)」とはき違えてきたように「個性」が「我が侭(まま)」に変質して世の中の秩序が乱れた。

 「個性」だの「ゆとり」だのと中身のない建前教育を推進してきた文部省と自治体の教育委員会の行政責任がはっきりしないし戦後教育の是正という視点が改正法に見えてこない。

(村上幹郎)

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