重井西港駐車場無料化へ村上和弘市長が積極答弁

掲載号 05年09月24日号

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 村上和弘因島市長は20日因島市議会で、村上光議員(再生クラブ)の一般質問に答えて、市営重井西港駐車場=写真=無料化問題について積極的な答弁を行った。


無料化への要求が強い重井西港駐車場

村上光議員

 港付近の駐車場の利用者から、無料の場所があったり有料の場所があったりという不公平感があると聞いている。少子化対策や若者定住の観点から、通勤者の利用しやすい環境作りが必要ではないか。

村上和弘市長

 市内の船ならびにバスなどの交通機関利用者のための駐車場の使用料は、原則として、無料になっている。市有地については、無論のこと、私有地についても市が借り上げて、無料で市民が自由にしている。この様なことから公平性を欠く状況となっていることを十分に認識している。市内交通機関の利用者ならびに民間業者の有料・無料の不公平感の緩和をはかり、市外の通勤者などの負担を軽減することで、市内への若者定住促進を推進する取り組みも必要であると考えている。一定の基準を設けて、駐車場使用料を減免するという柔軟な考え方で取り組むのか、一般会計での若者定住対策として補助金で対応するのが良いのか、検討したい。

解説

 因島市は平成7年度から、市営重井西港を駐車場不法駐車の排除や適切で効果的な活用を理由に有料駐車場として整備した。しかし当初から、高速艇やフェリー利用者と重井町民の批判は強かった。そもそも重井―三原の高速艇やフェリー航路は生活航路であり、駐車料が通勤、通学の負担になったからであるしかも、市内の交通機関の駐車場がすべて無料で、重井西港だけ例外的に有料ということは、まったく説得力を欠くものであった。こうして重井西港駐車場の有料化は、「有効で効果的利用」とは逆に重井港―重井町全体の衰退傾向すらもたらした。尾道市への編入合併を目前に控え、因島市の決断が求められている。

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