傍目八目

掲載号 05年09月17日号

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 世の中、どうなっているの―と、今回の衆院選挙結果に驚きと戸惑いを覚えたのは、政治評論家も例外でなかった。解散前の予想は「自民議席割れ、民主単独政権」という論評が各誌をにぎわした。ところが、選挙戦に入ると「自公―民主とも過半数に届かず」に変った。それから一週間後には小泉首相の効果的な選挙戦略で世論調査のトレンドが変化「自民、単独過半数確保」という当初予測を訂正するありさま。

 これを「小選挙区の怖さ」と一声で決めつけられない。従来は地方区を自民、比例代表は民主というバランス感覚が有権者に働いていた。自民、公明というバーターもあった。その投票意識に変化が現れ、地元と関係が少ない「刺客」候補にも抵抗なくタイプのキャラクターを選ぶ浮動票のうねりが起きた。

 「改革を止めるな」という自民に対し「日本をあきらめない」という民主のコピーは迫力にかけた。もっと大事なことがあったはずで、寝ていて欲しかった無党派層の宝の山を逃してしまった。

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