【傍目八目】瀬戸田町 尾を引く選挙対立の構図

掲載号 05年07月02日号

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 首長はいなくても町の行政はやっていけるのではないか―という瀬戸田町。特別職の町長、助役、収入役が空席という緊急事態のなか臨時町議会を開き、3月定例会で審議未了にした新年度当初予算案を一部修正して可決。続いて定例会では尾道市との合併に伴う新市建設計画の調査費や7月17日投開票する町長選、四百数十万円の補正予算案も可決した。

 これまで平成の大合併をめぐって直接公選の町長、住民の直接請求、町議会の権限強化をはかった地方自治のあり方などあらゆる手段を模索、行使してきた。紆余曲折はあったが、たどり着いたのは尾道広域への編入合併だった。選挙結果は住民の満足度を満たす数値に達したわけではない。不完全燃焼のサヤ当ては町長に向けられた。

 町三役不在の議会は全国でも珍しく地方自治体の形になっていない。さらには合併を控え政治空白が懸念される緊急事態に町長選立候補予定者説明会は出席者ゼロという前代未聞。町を二分した選挙の対立の構図は尾を引いている。

(村上幹郎)

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