大詰めに来た平成の大合併 尾道・因島法定合併協3月5日調印 両市議会定例会で関連議案議決予定

掲載号 05年02月05日号

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 平成18年1月の合併をめざす尾道市と因島市との第4回法定合併協議会が2日尾道市で開かれ、合併調印に向けた全27項目の協議を終了した。次回法定協で合併協定書を確認し、両市は3月5日に合併調印する見通しである。この日協議したのは、

  • 議会の議員定数と任期

  • 196億円の新市建設計画

  • 町名・字名

  • 介護保険制度の取り扱い
―など13項目。議員定数と任期については、合併直後に因島地域で定数8の増員選挙を行い(定数42。瀬戸田町を含めれば定数45の予定)、翌年4月の一般選挙では定数特例を適用しないで、定数34に減らすことを了承した。

 当初因島市議会側が、平成19年4月での定数特例の再適用を求めていたが、尾道市側に反対され、あっさりと引き下げた。この背後には、合併で失職する議員の処遇問題についての駆け引きがあると見られる。

 総額196億円の新市建設計画案もすんなり承認。また、前回協議会で因島市側から住民負担が増すと、経過処置の要望があった介護保険料について「2006~2008年度の間、別々の保険料を設定する」ことでまとまった。

 さらに合併後、因島市の市技「囲碁」を新尾道市でも受け継ぐことや、因島市の町名の前に「因島」をつけて住居表示することなども承認された。

 調印後、両市議会は3月定例会で合併関連議案を議決する予定で、3月末までに知事申請をめざす。次回協議会は17日(木)午後2時、因島市の芸予文化情報センター。

楽観許さない瀬戸田の行方

 尾道市と瀬戸田町の第3回法定合併協議会は8日に開かれ、新市建設計画案について協議する。しかし、前回協議会で提案された素案への瀬戸田町側の要望に尾道市側が難色を示しており、協議の成り行きが注目される。瀬戸田側の「支所」ではなく「総合支所」という要求は、御調、向島両町との関係もあり、通りそうもない。

 主な事業には、支所建設(4億円)▽瀬戸田港再生事業(3億3500万円)▽中心市街地の遊歩道設置(3億1000万円)―などがあるが、田頭町長の選挙公約の「シルクロード交流館」などがはずされた。他との事業総額おける比較も気になるところ。先行して合併する向島町が148億円、御調町が130億円、同じ時期の合併をめざす因島市が196億円。それに比べて瀬戸田町は、39事業の82億円である。

 こうした事態に議会の不満がたまっている。だからと言って簡単には離脱とはいかずジレンマ状態におちいっている。これからの瀬戸田町議会の動向が注目される。

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