水軍の論文で最優秀賞 因島高校3年 村上君佳さん(18)

掲載号 05年01月22日号

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 県教委主催の平成15年度「ことばの輝き」優秀作品コンクールの修了卒業論文部門で最優秀賞に輝いたのは、因島高校3年の村上君佳(きみか)さん(18)。

 作品は、村上水軍をテーマにした「海賊―自由と仲間と家族と―」。「海賊=悪」のイメージにとらわれず、水軍の実相に迫り、島に生きる意味を問いかけている。そのレベルの高さには、指導教諭も舌を巻いたという。

 日本史に造詣の深い小学校教師の父忠君さんを中心に家族で博物館や美術館によく行くという環境のなかで育った。海賊についても教科書にのっていないことをもっと知りたかった。

 高校3年生の必修である課題研究のテーマにそれを設定した。大きな影響をうけたのは、能島村上総大将村上武吉を描いた城山三郎著「秀吉と武吉 目を上げれば海」。

 開館翌日に宮窪町の村上水軍博物館を訪れた。能島の潮流の早さも体験することができた。論文完成後に周防大島の武吉の墓を訪ねた。

 一人でも多くの人に水軍=海賊の本当の姿を知って欲しい。調べるにつれて、興味が湧き、自分の推論の正しさに自信がもてるようになった。「命を粗末しているニュースがつづくなか命の尊さ、本来の日本人が生きた姿と歴史を海から見直したい」と語った。

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