迷走する瀬戸田町議会 空席の助役人事を否決 尾道合併協議の遅滞狙う

掲載号 04年12月18日号

前の記事: “傍目八目
次の記事: “アメとムチで揺れ動く平成の大合併 因島市このままでは再建団体に転落 住民は尾道圏に飲み込まれると不安

 瀬戸田町議会は13日、田頭秀生町長が提出した、空席の助役に大久保勝史前総務課長(59)を選任する同意案を反対多数で否決した。無記名投票の結果、賛成6、反対9であった。これで17日までの定例町議会会期中での選任はなくなり、21日以降に再提案される。

 助役は尾道市との合併協議の幹事を務める要職で、法定合併協の初会合への影響は避けられない。20日の初会合は、助役が就任する瀬戸田側委員欠員のままで予定どおり開催される。

 10月下旬の町長選挙直後当時の萬所象治助役が辞職田頭町長は当初の県から招く方針を変更し、町職員を中心に人選を急いでいた。総務課長の大久保氏は最古参の職員で常識的には妥当な人事と見られていた。

 助役選任案否決は町長の人事権への議会の介入であり、行政と議会が両輪となって成り立つ町政を瓦解させる―との批判が町内で強まっている。尾道市との法定合併協設置を決めたにもかかわらず、その協議のスタートを遅らせることを狙っていることは明白。

 柴田町政下で、町長が推進する三原行きをつぶし、住民投票で設置された因島市との合併協を解散に追い込んだ瀬戸田議会は、今度は尾道市との合併協議に待ったをかけようとしている。

E

トラックバック