不透明な合併特別委 因島市議会が取材拒否

掲載号 04年12月04日号

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 因島市議会広域合併調査特別委員会(榎本清文委員長)は尾道市との第1回法定合併協議会直前の11月26日、マスコミ取材を締め出し、秘密の会合を開いた。

 榎本委員長は、「公開が原則だが、その日は、尾道市との最初の会合を前にして議員の忌憚(きたん)のない意見を聞きたかった」と弁解する。しかし、記者が議場にいると議員の本音が出せないとはおかしな話である。

 しかも、その日の協議内容のほとんどが、市の広報に入れる尾道市との合併への市民からの要望アンケート紙の文言をどうするかにあったようだ。だとするなら、ますます非公開の理由がなくなってしまう。

 合併問題ほど迅速で全面的な情報公開が求められものはない。しかし、議会の求めるものは、市民に対してではなく、議員のみへの情報の開示でしかない。

 では、何のための合併調査特別委員会なのか。この一年間、同委員会は開かれた形跡がほとんどない。開店休業状態がつづき、有名無実化のそしりをまぬがれない議会の停滞と無気力は目をおおうばかり。その背後に、尾道市への遠慮があると指摘するひともいる。

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