傍目八目

掲載号 04年12月04日号

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 身の丈に合った島同士の新設市(対等合併)協議を離脱した豊田郡瀬戸田町。因島からホコ先を尾道圏域への編入(吸収)合併に変更して町長の出直し選挙までした。両候補とも尾道との合併を掲げた投票率は90%を超え、因島を飛び越えて尾道合併に突っ走る勢いだった。

 ところが旧体制の町議会が赤信号を出してゴーサインを出さないから合併法定協設置のタイムリミットが迫っているのに発進できない。合併つぶし―ともとれる対応に田頭秀生新町長は試練に立たされている。同町にとって財政上からも合併は避けて通れない選択肢。理屈は分っているが町議会の本音と建て前は微妙に違うらしい。つき詰めれば、合併はしたくない。いまのまま単独町制を維持できないものか―というのが本音のようだ。

 議員の延命策だ、と住民は非難するが合併後の方向性が見えないから両手をあげて賛成できないという。編入合併により辞職を余儀なくされる首長や議員にとって深刻な一面もあることも否定できない。

村上幹郎

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