高校受験生への案内 進む教職員の意識変革 来年の創立80周年を前に 瀬戸田高校

掲載号 04年11月27日号

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 県立瀬戸田高校(林春幸校長、普通科191人)は高校受験生に対して積極的に同校への受験をすすめている。取材に訪れた際にも林春幸校長=写真=から、「あなたの息子さんが陸上競技をしているなら本校を受験したらいかがですか」と誘われた。

 同校には瀬戸田町、因島市、三原市の生徒が通学している。「保護者や地域との連携」「島内小・中学校との連携」をかかげ、教職員の意識変革をすすめ、「瀬戸内海で一番美しく輝く高校」をめざす。

 1年生には共通の授業を行い、2年生から3コースに分かれる。就職と情報系専門学校希望者のキャリアコース、専門学校・短期大学・4年制大学(美術・保育・看護系)希望者のヒューマンコース、4年制大学希望者のアカデミックコースである。国語・数学・英語では習熟度別のクラス編成をし、少人数の授業を実施する。さらに3年生にはインターンシップ(職場実習)授業を行い、年間を通して職業観、勤労観を養う。

 大学進学指導の目標については、全国模試の偏差値52以上(国公立合格ライン)の生徒を増やし、国公立へ推薦入試だけでなく、センター試験を利用し2次試験でも合格できる学力を取得させることをめざす。

 就職指導では、フリーター志向をなくすためにも、確固とした勤労観、職業観の育成をはかる。

 昨年、林校長が西条農高から同校に転任してきて以来、クラブ活動も活性化している。同時期に転任してきた2人の教諭の優れた指導で陸上競技部の活躍が目立つ。男子バレー、弓道部なども同様である。体育競技、俳句や作文コンクール英検などで優秀な成績をおさめた生徒を全校集会でドンドン表彰する。これが生徒の励みになっている。

2事業の指定校

 また同校は、文部科学省の指定校として、「児童生徒の心に響く道徳教育推進事業」と「キャリア教育推進地域指定事業」に熱心に取り組む。

 県立瀬戸田高校は来年、創立80周年を迎える。大正14年、町立瀬戸田実科高等女学校開校。昭和24年、町立広島県瀬戸田高等学校開校。同25年に県へ移管、43年、県立瀬戸田高校と改称、49年現在地に新築移転。

 記念すべき来年の入学試験を前にして、林春幸校長は高校受験生に「瀬戸田高校にぜひいらっしゃい」と呼びかける。

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