瀬戸田町長選の争点【3】どちらが本物か尾道合併

掲載号 04年10月02日号

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 柴田大三郎前町長が合併方針を大転換して以来、両陣営が「尾道合併」を掲げ争点がはっきりしないと言われる瀬戸田町長選挙。はたしてそうか、検証してみたい。

 柴田候補予定者は最近、「もともと尾道との合併を望んでいた」としきりに語り始めている。ところが、もうひとつ「何が何でもやりとげる」という熱意と自信がうかがえない。それも無理はない。三原行きを突然に宣言して以来、亀田良一尾道市長との接触を避けてきたからだ。したがって、柴田陣営の尾道合併方針は積極さが乏しい様に見える。ポイントは、尾道に断られたからやむをえず三原を選択し、三原が無理になったので、合併特例債の期限を考え、尾道合併を決断したというもの。同陣営の選挙資料には、架橋のイラストはあるものの、「しまなみ海道」の文言が一切ない。尾道市と瀬戸田町との関係は、「しまなみ海道」抜きに語ることはできない。

 田頭秀生陣営は、真向から「しまなみ海道を生かしたまちづくり」を掲げ、尾道との合併が瀬戸田町の将来に必要だと、積極的に訴えている。これは、同陣営の一貫した主張である。さらに、その背後には数年にわたる亀田尾道市長との交流があると言われている。いち早く「瀬戸田町の為、必ず勝って下さい」とのため書きが亀田市長から届けられた。

 また、因島市との関係についても両陣営は対照的である。柴田陣営が、「修復はありえない」の立場を堅持するのに対して、田頭陣営は、「関係を修復し、ともに尾道広域へ」とする。

 果してどちらの尾道合併策が本物か、誰にその合併をやりとげられるか、どうでもいいとは言えない。真剣な検討が求められていると言えよう。

青木忠

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