因島市議会全協市長答弁 9月中に尾道合併を協議 市内3ヵ所で住民説明会

掲載号 04年09月25日号

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 8月20日の亀田市長訪問をうけて因島市としての対応を協議するために因島市議会は21日、全員協議会を開いた。各議員の質問に対して村上和弘因島市長は、瀬戸田町との合併を堅持したうえで、「9月中に尾道市に合併を前提に合併問題の協議を申し入れ、合併スケジュールなど協議したい」と述べた。そして、申し入れ後市内3カ所ほどで住民説明会を開催するとした。

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 しかし村上市長は、尾道市長の申し入れが具体的に何であったのかは明言を避け、亀田市長のコメントにある「本日を契機に、両市町と協議できることを望んでおります」を示すにとどまった。

 亀田尾道市長も8月20日直後、「因島市と瀬戸田町に合併を申し入れた」との報道を「コメント以上でも以下でもない」とあわてて否定。さらに、14日の尾道市議会の本会議でも、「難渋する両市町の合併協議の打開策についてアドバイスした」と答弁した。

 こうした神経質とも言える同市長の静観する姿勢の背後には尾道市議会、御調町、向島町への配慮があると見られている。さらに、瀬戸田町長選の結果次第では因・瀬法定協の再開もありうる流動的な情勢を無視はできない。

求められる議員の責任

 合併期限を半年後にひかえて、議会の無気力さと無責任さがめだつ。全員協議会における議員発言の大半は、市長に対する質問か決断を求めるものばかり。市民が議員に期待するものはそれだけなのだろうか。今こそ合併について議員一人ひとりの責任ある態度表明が議会においてされるべきである。

 例えば、尾道合併を心から望まない人が、市長に対して尾道市長への合併申し込みを要求できるはずがない。まずもって市民を代表する議員が、自らの合併方針を公表することなしには建設的議論にはならない。

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