食卓の真中にメロン一つ置き清楚にありて一人の安らぎ

掲載号 04年07月31日号

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村上 文子

 一人住いの食卓の上は、特別に几帳面な人は別として、ついつい物置き台と食卓を兼用にしてしまうものだ。この歌の食卓の上は奇麗に片付いていて、新鮮なメロンが只一個食卓の真中に置かれてある。

 しかも収獲して間がないらしく、蔓がまだ青く、大きさも型も手頃である。いつもは、一輪差に草花の投げ入れがしてあるところであるが、メロンがころりと無造作に置かれてあるだけで、見る喜び食への喜びが覗える。

(執筆者・池田友幸

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