置き薬・喪服・六法・香典帳 有るを忘れしありがたき一年

掲載号 04年03月20日号

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福元 照明

 私の身辺には何事もない無事息災の一年であった。こんな一年は珍しいことだ、ありがたいありがたい。と言っている歌である。

置き薬

 昔は越中富山の薬屋さんが大きな荷物を背負って、各家庭を廻って置き薬をしていた。腹痛、発熱、切傷、肩凝りなど何でもこの置き薬の世話になっていた。子供の頃はおみやげの紙風船をもらうのが楽しみで、母親のそばでじっと待っていたのを思い出した。

喪 服

 喪服を身につけるのは、葬式どきか法事のときである。あまり葬儀が連続するとクリーニングにも出されないときがある。この時の服のいろは黒ではあるが、薄墨色か墨色がよい。

六 法

 六法の中でも直接日常的に発生する内容は憲法に関わりがないとは言えないが、民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法には私たち一般人もいつ巻きこまれるか解らない。毎日の生活の中で他人事と思いながらの六法であるが、一歩踏みこめばこれに守られているとしても過言ではない。

香典帳

 何に、こんな物がと思うほどに、身内も含めた近隣・友人とのお付合いには必ず必須な帳簿である。香典帳などとは言えないようなしがらみに取り巻かれているのである。火事に遭ったら持ち出す物の五番以内に入ると言う人もいるようだ。

 何はともあれ、置き薬・喪服・六法・香典帳とはよく言ったものである。自分だけが細心の注意を払っていても禍事(まがごと)は不意に向うからやって来る幸せも不幸も交互にやって来るのだと、日頃から心の準備をしておく必要がいるのである。

(筆者・池田友幸

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