因島フラワーセンター 揺れるテーマパーク 県立維持か市全面移管か

掲載号 04年02月07日号

前の記事: “因島市・瀬戸田町合併 合意に程遠い新市名 16日に第5回協議会
次の記事: “虎次郎は行く 出版記念会来賓トーク【1】 世話人を代表して 土生商船会長 弓場敏男

 シトラスパーク瀬戸田無料化は1日始まった。職員が削減され、2人よる管理体制に移行。園内バスも停止、大型遊具スーパーライダーも中止。すっかり様変わりし、4月からの引き受け先を探す。

 因島市重井町の県立因島フラワーセンター=写真=も、県立を維持したうえで市への運営委託か、全面移管か、閉鎖するか、揺れている。

 フラワーセンターが開園したのは平成2年4月12日1.8ヘクタールの園内に約340種9万5千本の植物が植栽展示されている。なかでも大温室は西日本屈指の規模を誇っている。

 造船業界の構造不況に対応する、県の因島地方の地域振興策の一環として、

【1】花きの生産振興
【2】観光レクリェーション振興
【3】雇用機会の創出を目的に開園した。

 年間10万人以上の入園者があり、しまなみ海道全通時には32万人が訪れたが、平成13年10万人をきって以来下降線をたどってきた。

 平成11月県は行財政改革を理由に、「県の役割はもう終わった」「地域施設だから活用方法は地域で考えるべき」として、因島市への移管を打診。そして移管を前提に6千万円~7千万円にのぼる赤字の3分の2を県が、残りを市が負担してきた。

 因島市は、平成13年大温室や花壇のリニューアルなど総額14億円(県負担約8億円)の「センター周辺整備計画」を作成し、県に提案。これでもって市への移管をくいとめ、県立のもとでの委託運営のレベルにとどめようとした。しかし、県はこの因島市案を容認せず、現在にいたっている。

 因島市側としてはなんとしても市への移管は避けたいところ。県立の看板を維持し、そのもとでの市の委託運営に活路を見出そうとしている。しかし、県がそれを拒否し、既定方針を維持するかぎり、市は対応不能になり、移管か閉鎖かの選択はいっそう現実味をおびざるをえない。

1076601046.jpg

E

トラックバック