因島・瀬戸田町の合併問題仕切り直し 住民投票はどちらも賛成が多数 しまなみ海道沿線都市構想に曙光

掲載号 03年08月15日号

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 合併特例法に基づく住民申請による因島市と瀬戸田町の法定合併協議会設置の賛否を問う住民投票は10日、両市町で行なわれた。即日開票の結果、因島市は投票率42.27%で賛成8324票▽反対1452票で大差がついた。瀬戸田町は投票率81.9%で、賛成3506票▽反対3145票。両市町とも賛成が過半数を越えたので2ヵ月以内に法定協設置をして合併について協議しなければならなくなった。

 このため三原広域合併を志向していた柴田大三郎瀬戸田町長は11日三原市を訪れ住民投票の結果を報告して断念。同日午後5時には因島市を訪れ首長、議長の事前協議を行ない、旧盆明けに議会とも相談、9月中に合併協設置を立ち上げたい意向を打ち明けた。

 同市町の合併は対等で新市をつくることになる。市の名称、市庁舎の位置をはじめ財政問題や公共料金など住民に直接かかわる問題を事務レベルを含め千項目に近い諸問題が協議される。協議会は20人で構成され両市町から10人ずつが選ばれる。

 島外の知識人は、きれいな海に浮ぶ島々を橋で結ぶ観光都市像をイメージ。地中海のエーゲ海よりも白砂青松の多島美は一段と上だと絶賛する。古里は遠くにありて思うものといっておれない一面もある。若い人たちは都会の生活を羨望して島から脱出を試みる。こうした環境の中での合併志向だからアンケート調査の分析もむずかしい。

 ちなみに瀬戸田町が抱える赤字額は70億円、因島市が100億円。人口の頭割りにすると瀬戸田町民が因島の倍額になる。こうした事情もあり合併はさけられない状況にもある。

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