合併論議渦巻く瀬戸田町 三原と対等合併の思惑外れ 編入合併の質疑集中

掲載号 02年09月21日号

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 三原広域か、単独で現状にとどまるか、で、合併論争が二分している瀬戸田町。三原架橋に夢を描き、対等の「新設市」を目指しての合併方針だったが、架橋構想は藤田雄山知事らから「夢のまた夢」を告げられ、追い打ちをかけるように三原広域の合併協議会事務局は対等でなく「編入方式」を提案した。

 このため18日開会した定例町議会の一般質問では、町長が示してきた対等の新設合併と思惑が外れた編入提案について柴田大三郎町長の考えを質した。

 議会の反対(一票差)で三原広域合併協議会に参加していない瀬戸田町だが、三原合併派はまだあきらめていない。

 こうした背景で三原広域合併推進協事務局は8月21日三原市への編入合併方式を提案した。久井町はこの案を了承。本郷町は19日の合併調査特別委員会で「編入合併は受け入れられない」との結論を出した。

 これに対し、柴田瀬戸田町長は「任意協に参加できたら対等を主張していく」と従来の方針を貫く考えを示している。

 最終的に編入でなければならなくなったら三原広域での合併をやめるのか―という質問に「まず、協議してから」と、任意協加入への理解を求めた。

 だが、三原市や他の2町と瀬戸田町が加わっても合併方式は変らないと否定的な見解を示し、柴田町長に方針転換を促す議員もいる。

 合併の是か非かを中立的な立場で論議するのは簡単でない。だから各地で研究会や議会特別委、任意協という前段階組織を設けて議論を深める必要はいうまでもない。市町村の規模は大きければ良いというわけでもない。「身の丈にあった合併」を追究することが必要ではなかろうか。

青木忠

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