せっかちな蝶とゆったりした蝶

よく雨が降る五月ですが野山はすっかり若葉になり、季節は初夏に向かっています。今回は因島で見られる蝶を2種類紹介しましょう。題して「せっかちな蝶」と「ゆったりした蝶」です。
コミスジ(小三筋)

コミスジ

大きさが約5cm程の比較的小さな蝶で、翅を開いてとまると名前のように、黒褐色の地に3本の白い横帯が見えます。4月末から10月まで因島の野山の至る所で見ることが出来ます。クリやイタドリのような白い花に止まって吸密します。小さいだけに比較的せっかちに飛びますが、翅をいっぱいに広げて止まるので観察のしやすい蝶の一つです。よく似た種類にミスジチョウやホシミスジがいますが、未だ島内では見たことがありません。情報をお待ちしています。


アサギマダラ(浅葱斑)
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コミスジの2倍ぐらいの大きさの蝶で、ゆったりと優雅に舞うように飛びます。但し一端驚かすと、急速に舞い上がり視界から消えます。食草(幼虫が食べる植物)は島内には無いガガイモ科(キジョランなど)の植物なので、滅多に見ることが出来ません。長距離を移動する性質があり、種子島から福島県への移動が確認されています。2002年の10月と今年の5月10日(写真)の2回、島内で見る事が出来ました。きっと渡りの途中だったのでしょう。

筆者紹介

駄賀恒男
駄賀恒男森林インストラクター
因島の自然を紹介していきます。紹介するのは、森林インストラクターで尾道市因島重井町在住の駄賀恒男(だがつねお)です。

定年退職して因島に移住し、2001年3月から月1回「いんのしま・まるごと自然観察会」を開催しています。その間因島に住むいろいろな動物・植物・キノコを見てきましたが、その中から季節ごとの、とっておきの生き物情報をお届けします。

せっかちな蝶とゆったりした蝶”へ3件のコメント

  1. 日朝 直樹 より:

    ご無沙汰しています。最近ちょくちょくですが楽しみに見ています。私はあまりチョウが得意な方ではないのですが、写真のチョウはコミスジではなくホシミスジではないのでしょうか。

  2. 駄賀恒男 より:

    日朝様、ご指摘有り難うございました。すぐ図鑑でcheckしましたが、あっと驚きました。ご指摘の通りです。改めて小生の過去の観察ノ-トを見直しましたが、1件だけ02/6/15にホシミスジの記述があり、あとは全てコミスジでした。photoを選ぶときに、ホシミスジは因島にはいないとの先入観が災いしたようです。従って本文の記述も間違いです。本home pageを御覧頂いている皆様にも、この間違いを訂正し、深くお詫び申し上げます。日朝様には、ご指摘を頂いたこと改めて感謝します。

  3. 駄賀恒男 より:

    間違って掲載していたホシミスジの写真を、コミスジに差し替えました。未だ以前の写真が出ている方は、「更新」ボタンを押してください。

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