内海造船因島工場 9月23日(祝日)一般公開 20年ぶり大型船が進水

掲載号 06年08月12日号

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 内海造船株式会社(本社=尾道市瀬戸田町、嶋末幸雄社長)は9月23日(土・祝)、同社の700番船になる大型のコンテナ運搬船の進水式を因島工場で行なう。午前11時15分ころから船名の命名式、同30分に支綱(しこう)切断、船は因島土生水道に下りて行く。

 同船は全長約200メートル、総トン数約27200トン。昭和62年、日立造船因島工場から新造船が撤退して以来約20年ぶりの大型船の進水式である。日程が祝日に決まったことに見られるように進水式は一般公開され、久しぶりの華やかな進水式が因島にもどってくる。

 数々の大型船を建造してきた歴史を刻む1号船台(長さ257.0メートル、幅59.0メートル)では、陸上で行なわれる最後の作業がつづいている。隣の2号船台(長さ240.0メートル、幅45.0メートル)では甲板上に備え付けられる巨大な構造物が建造中である。

 同社は、設備面で毎年7億円程度を投じて、因島工場を主力工場へと増強していく計画を公表しており、「造船復活」を期待する声が日ごとに高まっている。

 内海造船は、投資会社カレイド・ホールディングス(東京)が運営するカレイド・マリーン投資事業有限責任組合(同)を引受先に31日付けで、約1億9000万円の第三者割当増資を行なう。カレイドの持ち株比率は32.81%から34.39%になり3分の1を超え、カレイドは株主総会で重要案件に拒否権を発動できるなど事実上の経営権をにぎることになる。

 カレイドは2月、カレイド・マリーンを通じて、日立造船から株式を取得し、内海造船の筆頭株主になった。そしてカレイドの川島隆明代表取締役が内海造船の会長に就任し、計3人が取締役に就いた。

 川島会長は、内海造船の技術力の高さと将来性を評価し、責任を持って経営に当たりたいと語っている。それに対して内海造船の嶋末社長も、アドバイスをもらい収益改善に生かしたいとしている。

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