07年参院選まで1年 自民2議席守れるか 議席奪取にいどむ民主

掲載号 06年07月29日号

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 来年7月に予定されている21回通常参議院選挙は1年後。次回の改選は任期6年を迎える平成13年7月29日投票の19回通常参院選の当選者2人。広島選挙区で過去に自民党が2議席を独占した例は初めてだった。このため支援組織のすみ分けなどが課題になる。

 一方、政権交代の足掛かりにしたい民主党など野党は昨夏の衆院選での自民圧勝の「揺り戻し」を期待。小泉政治の再評価を踏まえ議席奪回に向け候補擁立を急いでいる。

溝手、柏村公認 自民県連偏差値

 広島県の選挙区で改選期を迎えるのは、溝手顕正氏(63)と柏村武昭氏(62)で、共に自民党現職。

 溝手氏は平成5年12月の補欠選挙で三原市長から自民党(宮沢派)支援を受け出馬、初当選。同7年7月の通常参院選で再選。残る1議席は、すげかわ健二氏新進党が確保した。同10年7月は7人が立候補、亀井郁夫氏(自民)と柳田稔氏(無所属)が当選。

 平成13年7月は6人が立候補。柏村氏(無所属)と溝手氏(自民)が当選。同16年は4氏が立候補。柳田氏(民主党)と亀井氏(自民党)が議席を守った。

 自民党広島県連は、これまで「公認は原則一人」という方針を進めてきただけに今回の公認申請が難航した。とりあえず、溝手氏を第2次公認候補としたが、柏村氏は「自民公認が得られない場合前回通り無所属で出馬する」と強気の姿勢。

 前回は民放の人気アナとして知名度が高く最高得票で当選。県北三次市出身ということもあって自民党(亀井派)に入党した。しかし、昨年の衆院解散の契機となった郵政民営化関連法案の参議院採決で、溝手氏は賛成。亀井派にいた柏村氏は反対した。

 こうしたことなどが要因となって公認申請の調整が難航していたが溝手氏を2次公認、柏村氏を3次公認候補申請することを申し合わせたが、自民党支持組織票のすみ分けなど頭の痛い課題が横たわっている。

民主党県連命題 自民2議席阻止

 自民に2議席を独占された民主党県連は「自民党の組織力と柏村氏の知名度を上回る候補者擁立が必要」と中央を含め候補者を打診中だという。

 公明党本部は、選挙区は自民党候補を推薦、比例区で票の確保を重点に置くという方針。

 共産党委員会は党県委員会常任委員で新人の藤本聡志氏(51)を擁立する。藤本氏は衆院選に3回、参院選に1回立候補している。

19回参院選挙結果
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