ブラジルに生きて50年【5】重井町出身実業家 村上佳和さん(65)ことじさん(62)

掲載号 06年07月29日号

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 村上佳和・ことじ夫妻は今年4月28日、広島市内で開かれた広島県日伯協会懇親会に出席した。佳和さんはブラジル県人会副会長として藤田雄山県知事らと交流した=写真=。

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 ブラジルは海外で日系人が一番多い。一世が7、8万人。5世までで約180万人いるといわれている。日本とブラジルを行き来することで育まれるような自然な国際交流をめざしたいという。「サッカー留学を願う子どもたちの後見人くらいはさせてもらいますよ」と嬉しい話。

 結婚後2男1女に恵まれた。長男・長女はブラジル、次男が広島市。それぞれの道に進んだ。年に一回開かれる村上ファミリーの食事会はすべて子ども達によってすすめられ、いっさい親に支払いをさせない。

 ブラジルに生きて50年の佳和さん。「アマゾンに入るとホットする。緑豊かで緑や畑が切れることがない」と語る。隣でことじさんが、「日本大好き、特に広島、因島が好き。お好み焼き大好き。お好み焼き村にある『すいぐん』の味が一番」と広島人まるだしだ。

 佳和さんは塗装業で成功をおさめた。その会社を今は他人にゆずり、日系ブラジル人の世話役にまわっている。「自分たちは庶民。成功者ではない。ただやりくりしながらやってきただけだ」と語った。

(終)

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