新尾道市の当初予算案 一般会計553億円 合併一体感の醸成を優先

掲載号 06年02月25日号

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 尾道市は21日、2006年度当初予算案を発表した。市は27日、市議会定例会本会議で提案する。

 一般会計は前年度比30.1%増の553億6300万円。これは、因島市・瀬戸田町との合併に伴う規模拡大、とりわけ新市建設計画事業に沿った予算化がなされた結果である。

 しかし、前年度の3市町当初予算合計との比較では0.8%減である。14特別会計、3企業会計を合わせると1299億円余りになる。

 亀田良一市長は、新年度当初予算案の特徴の第一に合併の総仕上げのための「一体感の醸成」を強調。さらに、少子高齢化対策、教育の充実、世界遺産をめざしたまちづくり、市民生活の充実を加えて5本柱とした。

 歳入は、市税収入を23.9増の169億8700万円と見込む。これは主に合併による影響である。地方交付税は37.1%増の143億2600万円。市債は36.6%増の56億7800万円発行。財政調整基金は2005年度残高23億円から9億円を取り崩す。

 歳出は、義務的経費が54.2%増の285億4900万円。合併による人件費増が主な要因。公債費も69.5%増の84億7400万円。投資的経費の普通建設事業は新市建設計画事業などで18%増の78億9200万円。財政の硬直度を示す経常収支比率は90.1%になり厳しい。

 合併に伴う新市建設計画の関連は145事業、総額86億4000万円。本因坊秀策の生家を復元する「囲碁の館」建設の用地購入費瀬戸田支所建設の基本設計費など。三庄小、因北中、瀬戸田中の校舎改修。

 新年度中に県から移管される因島フラワーセンター整備に1億5000万円。地域の特産品直売所の設置や大温室内展示物のリニューアルを行う。

 因島・瀬戸田住民を対象にしたETC車載器設置助成費が9000台分9200万円。

 ほかに新規事業のなかに水軍城モノレール、中庄公民館、寿楽園施設整備、いきいきサロン田熊、因島総合福祉保健センター、東生口社会福祉施設などの事業名があがっている。

 当初予算案の審理は27日本会議への提出をもって開始される。その成り行きが注目される。

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