【傍目八目】八方塞がりの広島第6選挙区

掲載号 05年10月29日号

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 自民党という組織は玉虫色で物事を処理するところだと一般的に思われてきた。良し悪しは別として話し合いで収まるところに収まる老練な日本的手法である。党内は党人派と官僚派が主導権争いできしめき合い、いくつもの派閥が集まって結成され離合集散を繰り返しながら結党50年を迎えた。

 その自民党が小泉首相を選んだことで派閥の力学が低下、慣例・慣習が通用しなくなってきた。郵政民営化関連法案に反対、離党して新党に参加した亀井静香元政調会長らの離党届を認めず「除名」処分を選択。一方で参院の反対者のほとんどは選挙妨害に問われておらず役職停止にとどまっている。もっとも除名処分にすれば参院与党は過半数を割ることになる。

 広島第6選挙区の先の選挙は無所属でホリエモンが立候補した。自民党の立候補者がいないのに新党亀井氏と同氏を支援した代議士を「選挙妨害」と決めつけ処分対象にするのも理屈に合わない。支部長不在の第6選挙区の休眠、再興は八方塞がりのようだ。

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