寿歌― 贈るうた バラの花の形なる白き釦ちぎれ一生汝との縁崩るな

掲載号 05年10月22日号

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竹田 京子

 昭和55年11月、徳之島の教会で結婚式を挙げる少し前の作品。式までのある日何故か藍色のブラウスの袖口に釦がちぎれ、日ごと不吉なものを感じ、夫となる汝との縁が壊れないようにという強い願いを込めて歌っている。

 日本詩歌句協会が「寿歌(ほぎうた)」―贈るうた―を発行したのは2005年2月。同6月には第2版を発行した。詩・歌・句は文字通り、詩と短歌と俳句を同じ次元で読んで味わい、そして作ることができたら素晴らしいことではないかという発想から雑誌と組織が生まれた。

 これまで多くの詩作品の中に「寿歌」「祝歌」の類が少ない。人生の過程で恵まれる「祝祭」には謙譲に、酔いつつ表現することで詩歌句それぞれのジャンルの人々が心を開いて交流新しいムーブメントが生み出せれば―と、あとがきで編集長の小島哲夫氏は結んでいる。

問い合わせ

尾道市向島町5818「天」短歌会主宰竹田京子。

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