前夜祭から火花散る 因島市ゆかりの巻幡多栄子二段
掲載号 04年02月21日号
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最大のタイトル戦といわれる棋聖戦の賞金は4200万円。棋聖・山下敬吾九段と挑戦者の天元・羽根直樹九段。挑戦者の3連勝をうけた第4局とあって、前夜のレセプションから火花散る緊迫感が漂う。両棋士の間にはほとんど会話もなく、周囲は、はやくもかたずをのむ有様。
対局の会場に選ばれたのは、ナティーク城山の割烹「海王」。床の間には、この日のために掛けられた「歴代本因坊肖像図」の掛け軸(表具処「軸源」製造・販売)。
この日、日本棋院から両棋士ら8人のプロ棋士が来因。会場には主催者読売新聞のスタッフ10人。テレビ中継のNHKのクルー17人。さらに日本テレビも関係者を送り込んできた。
両棋士の昼食に、しばしのやすらぎにとホテル側が準備した献立は、地元の海でとれた鯛やエビを使ったちらしずしと天ぷらうどん、はっさくやイチゴなどのフルーツ盛合わせもそえられた。両棋士はそれぞれ自室にこもり静かに食した。
対局の休憩中に大盤解説の会場では因島市ゆかりの巻幡多栄子二段(24歳・日本棋院)=写真=が3面打ちの指導碁を行った。巻幡さんは指導碁と大盤解説の聞き手のために来因。
祖父母の井上俊雄夫妻が因島市土生町出身で広島市在住。お父さんが因島の母方の巻幡姓を継いだ。家族4人は東京在住。幼い頃、土生町の祖父母を何回か訪れたことがあるという。
囲碁は6歳で祖父から手ほどきをうけた。棋聖の山下敬吾九段とは10年来の兄弟弟子。今回の来因は平成12年の国民文化祭以来。久しぶりに聞く因島の方言はなつかしく、違和感はなかったと語った
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