伝統・文化の継承願う 因島市文化協会理事 西河 盛人さん(72)

掲載号 05年06月11日号

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 詩吟、民謡太鼓、囲碁と多方面にわたる活躍が認められ西河盛人さん(72)は因島市文化協会の平成17年度文化功労賞を受賞した。郵便局勤務のかたわら文化活動に熱心にかかわってきた。詩吟、民謡太鼓は妻弘子さんと二人三脚。因島邦楽祭では舞台裏のリーダーとしてその成功を支えてきた。晴れがましいことより、裏方である「舞台監督」の仕事にやりがいがあるという。

 20代に始めた囲碁は4段の腕前で現在、日本棋院因島支部副支部長、因島囲碁協会副会長を務める。因島を訪れたビジネスマン、観光客を相手に囲碁の出前を行う「碁ランティア」の中心を担ってきた。また、少年少女への囲碁の普及活動をつづけている。

 来年1月に尾道市との合併がせまるなかで西河さんは、「因島市がなくなっても伝統・文化を引き継いでいく」という想いを強くしている。「市技」としての囲碁を残さねばならない。しかし日本棋院の支部は因島にしかなく尾道、向島、三原にはない。本因坊秀策囲碁まつりなど大規模なイベントをやりきる力は因島にしかなく、いっそう責任は重くなりそうだ。

 西河さんは文化活動全般の担い手の老齢化を心配する。伝統・文化を若い世代に継承するための最も重要で、困難な活動に忙しい。

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